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もう意識があるかどうかもわからない。
だが不思議に、落ち着いていた。
これが、自分の運命なのだとあきらめていたから。
俺は運命と言うものを信じている者だった。
どんなに努力しようが、どんなに抗おうが変わることのない。
きまってしまったレール。
分岐はない、つまらないゲームのような。
そんな運命に、デッドエンドを迎えようとしていたんだ…
…ピンポーン
「…………?」
チャイムが鳴った?
今さら誰も訪ねて来るはずのない我が家に、チャイムが鳴り響いた。
と言っても動けない俺がすることはない。
事実上、居留守になるだろう…
…なんか、ガチャガチャうるさいな…
まぁ、関係ないか…
俺はゆっくりと目を閉じた…
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