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二河市の南側、田荷木町の商店街からやや離れた郊外にある東雲邸には、母屋である屋敷とは別に一般家庭の一軒家並みの離れがある。
その離れは、現在の家主である東雲朝義の祖父の読書好きの影響を受けた朝義の父と、元々読書家だった母により数を増やされていつの間にか書庫と化し、今ではジャンルによっては市内の小さな図書館並みの蔵書量となっている。
出かける用も『コレクター』絡みの事件も何もない時、朝義がいることが多いのはその書庫だった。
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