3.留学生たちの溜まり場

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意外とあっけなかった。 何と言って声を掛けたか記憶が飛んで思い出せないが、 ごく自然に次の授業までお茶をしようということになった。 何か、オープンというか社交的というか。 こういうところは日本人の女の子とは明らかに違っていた。 それは決して軽いという類のものではなく、日本人の女の子は打ち解けるまで変に周りを気にするというか妙な警戒心があるが、それが全くなかった。 そして、スニの提案で留学生達がよく来ているという学校近くの『トランザム』という喫茶店に行くことになった。 <今、僕はこの美しい彼女と二人でお茶に行こうとしているのだ!> 僕はこの時ばかりは自分の勇気(というかヤケクソ)を褒め称えた。
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