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突然ですが、ボク……瀬柳 祐樹(せやなぎ ゆうき)を表す一言で表すと―――【普通】。
これがボクを知る人が抱く共通の思い。
容姿、普通。
性格、普通。
学校の成績、普通。
運動能力、普通。
その他様々な項目において普通。
何をやっても普通にこなし、何をやっても普通の結果を出す。
THE 普通、それがボク。
これまで生きてきた十八年間―――
優しい両親の間に生まれ、普通に成長して小学校に入学。
特に問題も無く普通に小学校を卒業、近くの中学校に進学。
中学校、高校でも以下同文。
若干の例外はあるもののボクはこれまで平々凡々な人生を送ってきた。
別にその事について不満があるわけでもないし、むしろとりとめのない日常を過ごせている事を幸せにすら思っている。
これまでも、そしてこれからも。
ボクは平々凡々な人生を歩んでいくのだと思っていたんだ。
だけど今日、いつも通りの何の変哲も無い一日を終えて帰宅している最中に―――【それ】は空から落ちてきた。
何気なく見上げた空からボクの下へと落ちてきたのは一通の【手紙】。
狙ったかのようにボクの目の前に落ちてきたその【手紙】を拾い、宛名を確かめてみると……ボクの名前である瀬柳祐樹の文字が。
この時点で明らかにおかしいのはわかりきっていたんだ。
それなのにボクは突然落ちてきたボク宛の謎の手紙を見てみたいという好奇心に敗け―――その封を破り中を読んでしまったんだよ。
今さらながらに思う。
もしもあの時読んでいなければボクの平々凡々な人生は続いていたのではないか、と。
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