ピーターパン・シンドローム

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唐突に酒場に足が向くような日は 大抵明日が来るのを面倒に思っていたりするんだ 舐めるようにして含んだマイヤーズが そっと舌を焼く 鼻腔に抜ける南国の風 エチル・アルコールによるゆるやかな麻痺は 決して止まりやしない地球の自転から意識を反らしてくれる ラム・レーズンのアイスクリームすら食べられなかった子どもが 止まらない時間に流されて流されて いつの間にかこんなところで マイヤーズなんか飲んでいる 要するに明日は来るんだ 酔っ払おうが何をしようが それでもマイヤーズなんか飲んでいる 馬鹿みたいだ ほんとに。
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