7人が本棚に入れています
本棚に追加
……暗黒の中に、怪物はいない。
ほっ。─―やっぱり、怪物なんているわけないよね。
念のため、怖いけど、暗くて見にくい部屋の中を見回す。
「……ふぅ。怪物はいない」
私は、半身を起こして、読書灯をつけた。
ガラス製サイドテーブルに置かれた、ミネウォペットボトルを手に取り、ゴクゴクと胃へ流し込む。
……美味しい。生き返る。
「早く寝なきゃ」
さっきの騒音が何であるか、堅く確認する必要は無いでしょ。
楽観的に考えて、私は、ライトを消して横になり、目を閉じる。
視界が、黒く染まった。
……ドンッ。
又しても、うるさい音。
今度は、この部屋の壁の上あたりから、聞こえた。
何よっ! 早く寝ようと思ってるのに!
怪物かもしれないけど、さっきと同じで、問題無いわよ。
最初のコメントを投稿しよう!