美女の秘密

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ちなみにそのときは広告にべったり引っ付いていた私を見て、座っていたお姉さんが席を代わってくれた。貧血だと思われたらしい。 そして日々の少しずつの研究の結果、日頃から丸いものを側に置いておけば発作が起きにくいとわかった。そのため、家具は水玉模様、お昼はあんぱん、おやつはドーナツと丸いものづくしである。しかし… 「何とかなってたのになあ…」 最近になって、発作が頻繁に起こるようになってしまったのだ。それなら、と丸いものを身近に増やしてみても効果はなかった。むしろ逆効果な気すらする。天性の愛されキャラでもごまかすのが苦しくなってきた。 そのとき、ピンポーンとチャイムが鳴った。 「はーい!今開ける!」 そうだ。今日はお客さんが来るのだ。大好きな大好きな…私の恋人だ。
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