美女の秘密

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彼の名前は雪丸君。素敵な名前だ。雪のように白くてまん丸な、アイスを連想させる。 友人の紹介で出会ったとき、彼は自分の名前が好きじゃないんだと言った。 「それにこの頭だし」雪丸君は苦笑した。雪丸君は坊主頭だ。というかスキンヘッド。中学の頃からずっとらしい。理由は「オレ、天パなんですよ」。 それでも、丸くてすべすべしてて…私にとっては自慢の彼氏だ。 「お、ドーナツか、好きだよなあ、円。」 雪丸君はドーナツを頬張った。 「おいしい?」うん、と笑顔が返ってきて私は嬉しくなる。 「あ、紅茶入れてるの忘れてた」 私はキッチンに向かった。 「そう言えばさ、面白い話聞いたんだ。マンホールがさ…」 うん?私は聞きながら紅茶を注ぎ、カップを持って振り返った。そこには私に背を向けて座っている雪丸君と、お皿に載ったドーナツ… そのとき、あの発作が始まった。いやだ…嫌われてしまう、そう思いながらも私の意識はゆらりと離れていった…
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