1986 

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 中学二年になった新学期の始業式の日ことだ。  私にはクラス替えで変わったクラスメイトの顔も覚える余裕すらなかった。  何故ならば、まだ雪の残った春休み最中に風邪を引いてしまったのだけど、私は春休みなのに寝ているのはもったいないと、体の調子が悪いのに遊び歩いていた。  それで案の定、風邪を拗らせてしまい熱を出していたのである。  朦朧とする意識の中で、早くホームルームが終わり、家に帰って寝る事だけを願っていた。  「頼む!!早く終わって下さい!!死にそうです!!」  家に帰ってすぐ寝たのにも関わらず、翌日の朝になっても熱が引かなかったので、学校を休んで病院に行き、診察をしてもらうとお医者さんは「何でこんなになるまで来なかったの?肺炎になりかけてるよ」と言ったのである。  それから一週間、家で寝て過ごしたのであった。
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