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イルリ
「ここは……どこ……?」
イルリ(M)
「わたし、なんだか猫に戻ってる!なんでなんでー?それにここ……どこ!?階段がぐるぐるしてる……」
ナアサ
「あら、そんなんじゃいつまでたっても登れませんわよ」
イルリ(M)
「どこから声がするんだろう?上かな?上にいってみよう!」
ユハ
「そうそう、ちんたらしてたらいつまでたっても、生まれ変われない。あーあ、番人とか面倒だよな」
ミヅル
「私達は案内をするのよ?何故、客人に冷たくするの?」
ナアサ
「だぁーって、遅いじゃない」
ミヅル
「不慣れなだけでしょう?」
ナアサ
「むむ。」
イルリ(M)
「見えた……!沢山の猫にかこまれてる……仔猫?」
ナアサ
「さあ、起きなさい!」
サラ
「ん……」
ミヅル
「早く上に行かないと、永久にさ迷うわ。お願い、起きて。」
サラ
「ん……うぅ」
イルリ(M)
「あの声は、サラ?なんでサラが猫なの?」
イルリ
「ま、待って……!」
ユハ
「あ?なんだ、てめぇ」
イルリ
「あの、ここはどこですか?」
ナアサ
「そんなことも知らないの?」
ミヅル
「ナアサ!ユハ!いい加減にしなさい!……ここは、死んでしまった魂を浄化する場所よ。長い螺旋階段の頂点まで辿り着くと、生まれ変われるの。タイムリミットまでにいけないと、無になるわ。」
イルリ
「死…………。でも、どうしてみんな猫なの?」
ナアサ
「はあー?」
イルリ
「だってサラは人間だよ!猫じゃないのに、なんで猫になってるの?」
ナアサ
「っていうか貴方なに?なんなの?」
イルリ
「私は、サラを、迎えにきたの!サラは、人間の世界に帰るんだよ!」
ナアサ
「無理無理。ここは死に場所だもん。あはははっ!」
ミヅル
「!!……大変、あの猫がいないわ」
ナアサ
「は?なんで……」
イルリ
「え、ええー!?サラ、どこに行っちゃったのー!?」
──イルリ、階段を飛び越える
ユハ
「危な……!!……え、いねえ!?」
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