5人が本棚に入れています
本棚に追加
「よかった、楽くんがいると心強いよ」
「そうか」
俺はそっけなく答える。
べ、別にときめいてなんていないんだからねっ!
「声に出てるし…、キモい」
テルマが汚物を見るような目で俺を見ていた。
思ったことが声に出る病気か…、ヤバイな。
「お前は精神科にあたるべきだ」 剛が真顔で言った。
「ん?剛、お前今までどこにいたんだ?」
「おっさんの瓦礫運んでやったんだよ、そしたらジュースおごってくれた」
剛はペットボトルをこっちに投げてきた。
「ん、サンクス」
俺はうまくペットボトルをキャッチ…できなかった。
「お前本当に運動できないよな…」
「そのぶん頭がキレるから」
どやっ。
「それにしても剛くんって意外と優しいね!」
三神が笑いながら剛に言った。
『ぷぷっ』
思わず俺とテルマは笑ってしまった。
笑ってしまったのにはわけがあった。
最初のコメントを投稿しよう!