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「将軍、ジェネラル将軍!!」
「どうした溶岩怪人マグマーンよ。」
「わたくしは将軍にお願いがあって来ました。」
「なんだ?言ってみろ。」
「ありがとうございます。お願いというのは地球ヒーローたちへの対応についてです。正直5対1では勝てません。物理的に無理です。せめてこちらも頭数を揃えてから戦うようにしていただけないでしょうか?」
「だめだ。それは許可できない。」
「なぜですか将軍!?たしかに数で押すという作戦はいささかスマートさに欠けると思いますがしかし、戦歴は現在のところ0勝28敗と笑えない数字になっております。これ以上はさすがに組織の威厳に関わるかと。」
「いや、だめだ。たしかにこれ以上負け続ければ組織としての体面も保てなくなるだろう。だがそれ以上に、大切なことがあるのだ。」
「お教え願えますか?将軍。」
「それはな……」
ジェネラル将軍はそこで一区切り置くと重々しく口を開いた。
「スポンサーの顔だ。」
……………………………は?
「えっと……もう一度おっしゃっていただいてよろしいでしょうか?」
言っていることがちょっとよくわからなかったからもう一度聞き返してみる。
ジェネラル将軍はうむ、と頷くとまた重々
しく口を開いた。
「大切なことは、スポンサーの顔だ。」
………………………はい?
言っていることが理解できない(というかしたくない)ので今聞こえた台詞を(幻聴であってくれ)おうむ返しに返してみる。
「スポンサーの顔……?ですか?」
そうだ、と将軍は窓のほうを向き、またまた重々しく口を開いた。
「組織を維持するってのはなかなか大変でな、おまえらの開発費から、兵器の維持費、怪人どもの人件費と厚生補償、国への税金とかいろいろ大変でな。それらすべてを払い続けるとなると、金は湯水のように消えていくのでな。
それらすべてを賄うとなると、やっぱり巨大なスポンサーが必要でな。
そのスポンサーからの条件の中には、基本的には複数対一で戦うってのが入っているのだ。」
ってことは……
仮にも世界征服を企む組織が、どこぞの会社の犬になってること?
「えええええええええええええええええええええ!?!?!?!?!?!?!?」
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