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自分が望む場所
自分が望む時間
戻りたい、還りたいと願う毎日が続いた
いつまでも引きずっていても仕方ないと分かっていても現実を受け入れる事が出来ない
それだけ、あの日々が楽しかったから…
ボサボサした髪をかきあげながらゆっくり重い体を起こす
「………朝…か」
カーテンから日の光が少しだけ射し込み、暗い部屋に一筋の光が宿る
「(また朝が来て…夜になる…)」
ボーッとした思考回路
昔とは違う時間の流れ
それもそうだ
俺に【幸せ】をくれたあいつはもういない
自分の役目を果たす為に信念を曲げず最後まで戦った真実を知りたくて…
俺一人を置いて
傍にいてほしかったのに
あいつは微笑んで
「大丈夫だから」
と言っていた
そんなあいつを俺は止める事が出来なかった
後悔した
「…野ばら……」
ソッと名前を呼んでみても当たり前の様に返事はない虚しいだけだ
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