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反響することなく消えて言ったその言葉に
どんな意味を込めただろう
自分で紡いだくせに分からないなんて
きっと、あいつが聞いてたら
「変な奴」
と言うだろう
「いつ、会えるんだろう…」
いつか会えると信じてた
あいつが先祖返りだからこそ生まれ変わってくれるのは知ってるけど
それが今日なのか明日なのか1年後なのか10年後なのか…
分かるはずがなく
ただ空しいだけだ
だからこそ、あの時の時間に帰りたい
皆に会いたい
野ばらに会いたい…
「…あれ……?」
気付けば涙が頬をつたって落ちていた
…俺泣いてる、女々しいな
だけど我慢なんて出来ず
ただただ寂しさを涙にのせて気持ちがおさまるまで泣き続け
また朝が来ては夜が来る
もう一度だけ
あいつに会えるなら
俺はそれだけで……―――――――――――【幸せ】だ…――――――
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