227人が本棚に入れています
本棚に追加
?『……俺に何か用ですか?』
いつも笑っている兄の厳しい表情。
?『貴殿にお頼みしたいことがあります。』
見知らぬ男の機械的な声。
?『断ると言えば?』
幼い俺にはわからない言葉の応酬。
ただわかるのは、
?『貴殿が断ればどうなるか、わかっているのに?』
あの日、俺は大切なモノを喪った。
?『……わかりました。』
ただ一人の肉親を。
そして、男に連れられた兄が戻ってくることはなかった。
知らされたのは、兄の死と兄を殺した奴らの特徴。
ゆるさない。
絶対に探し出して、奴らに復讐を…!
?『あいつらを恨まないでくれ。俺は俺の好きなように生きたんだから。』
―――伝わらなかった想いを置き去りにして。
最初のコメントを投稿しよう!