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「さて……どうする?ニキュ?」
「がうがぁ~?」
「ぼっちゃま?ニキュとはどういうことでしょうか?」
僕がニキュのぷにぷに肉球を触りながら本に書いてあったことを考えているとセバスチャンがはたきで部屋の家具を“発掘”しながら問い掛けて来る。
「なんだぁ?セバスチャン~?ニキュとはどういうことでしょうか?だってぇ~?…ニキュはニキュに決まってるだろ?常識だよ常識!…ぷぷっ」
チャキッ
「ぼっちゃまぁ?何ですか?………まぁニキュがフェンリルちゃんの事だとは把握しましたよ?」
………はっ!!気付いたら土下座してた!…まさかはたきを首に付けられただけであんな殺気を感じるなんて。
「しかしぼっちゃま…本当にどうするのですか?その魔道具に寄ればダンジョンマスターのレベルが20になるか世界に入った異物千人殺害で解放との事ですが?」
ベッドに座り直してニキュでもふもふしているとセバスチャンがベッド以外にタンスや大量の本が入った本棚を見付け出しながら話し掛けて来る。
「まぁ………上級貴族である僕は国や皆の為にも直ぐに帰らないと駄目だな………僕がいないと国の女性が悲し「はいはいぼっちゃま、私は当主様に報告して来ますね」………ニキュ…僕………かっこいいよな?」
「がうがぁ~♪」
ぽんぽんっ
セバスチャンが居なくなった部屋にニキュの僕を慰める肉球の音が響いていた、ニキュって………優しいんだよねぇ………泣きそう。
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