気づいたきもち。

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...というか、来ないし。 わたしはせっせと床を掃き、黒板の文字を消し、ピアノに雑巾がけをした。 だいぶ時間が経ったような気がするけど、来ない。 でもまあ、いいかな。 毎日だとさすがに困るけど。 ため息をひとつついて、床に置いていた鞄を持った。 すると勢いよく扉が開いた。 「ごめんなさい、あの...」 「大丈夫」 白石蜜は居心地悪そうに視線をさ迷わせた。 「ごみ捨て、するね」 鞄を放り投げるように床に置くと、黒板のまえにおいてあるごみ箱から袋を引っ張り出す。 「うん、じゃあ、一緒に行く」 「あ...」 「え?」
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