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「梨里はここからが肝心だね」
「うん」
陽菜の言いたいことは聞かなくても分かる。
舶のアドレスを手に入れたんだから、あとは私に行動して欲しいのだ。
「もちろん、アプローチするよね?」
「でも気になるのはね、アドレスのこと、舶君は知ってるのかな?」
「さぁ、それはどうだろう? 舶君の了解を取ったかもしれないし、健人君が勝手に送ったのかもしれないし」
「勝手に送ったなら、私のアプローチなんか迷惑じゃない?」
「梨里の心配も分かるけど、そこまで気にしてたら何も出来ないよ! それに迷惑だったら、修学旅行で声かけてきたり、今日だって一緒に入らないでしょ」
陽菜は前向きに考えているけど、私には舶の気持ちが全く分からなかった。
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