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──講堂へ辿り着くと…そこには全校生徒がすでに集まっていた。生徒人口数、約2000人を誇るマンモス校。それが、ここ“此花学園”である。全校生徒が収容できる講堂も、かなり大きく時折ライブやイベントなどに貸し出されることもある。基本的には、学園の内寮に住みことになっているが、僕らのように外の寮に住むような生徒もいたりなんかりもする。
明「あいつら…どこにいるんだ?まさか、席取れなかったのか?」
あたりをキョロキョロと伺う明。
??「京弥ッ!明ッ!ここだ!ここッ!!」
──前列付近の席から、僕らを呼ぶ声が聞こえてくる。
明「どうやら、良い席ちゃんと取れたみたいだな」
まるで宝物でも見つけたかのような笑顔で僕に笑いかけてくる明。
京弥「どうやら、そうみたいだねッ」
そこに待っていたのは──“不良のような外見をしているような少年”と“長く艶やかな黒髪ポニーテールの美少女”…じゃなくって、少年だった。
明「なかなか、良い席を取ったみたいだな」
二人の隣へと腰を下ろす明。僕も、それに習って明の隣へと座った。
竜児「ま、俺様にかかればこんなもんよッ!」
自慢げに胸を張る竜児。
政宗「よく言うよ…最初、ここに座っていた女の子たちに土下座までして譲ってもらたじゃないか」
竜児「あー!てめぇ…それは、言わない約束だっただろうがっ!?」
京弥「まぁまぁっ。竜児が恥を忍んでやってくれたおかげで良い席が取れたんだからいいじゃないか」
竜児「さすがは、京弥。どっかの女装馬鹿とは大違いだぜ」
政宗「あぁ!人が気にしていることを!それに、俺は女装をしているわけじゃないっ!あと、馬鹿って言うほうがバカなんだよ!ば~~かぁ!!」
竜児「なんだと…この野郎…ってか!お前こそ、人のこと馬鹿って言ってるじゃねぇーかよ!?」
京弥「ちょ、ちょっとっ、二人とも落ち着いて!明も見てないで、なんとかしてよ~~っ!」
明「…やだ、メンドクサイ」
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