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しばらく黙りこんだあと、
「な、ななななな何で私がコイツと付き合わないといけないの!?」
「そ、そーだぞ!あっちゃん!」
「淳子は見た感じで言っただけだろ?」
「そうだよー」
そして2人ともそっぽを向いて再び顔を赤くした。
「優子?顔赤いよ?」
「え?ちよっ、ちょっと暑くて」
(ベタな誤魔化しかただな)
それから
また駄弁っていると
知らないうちに外は薄暗くなっていた。
「そろそろ帰るか」
「えぇ~」
優子が駄々をこねる。
「どうせ明日も会うだろ」
「確かに。じゃあお開きにしますか!」
レジ行き、会計を済ませて外に出た。
「じゃあな。また明日」
「おう!じゃあなぁ」
「って…智。お前こっちだろ?」
「あぁ。もう暗いから優子送ってくよ」
「そか。じゃあまた明日な」
ここで、智と優子とは別れた。
「さて、俺も送ってくよ」
「ありがとう。俊と同じ方向だから」
「そか。じゃあ、行くか」
こうして俺と淳子も帰路についた。
「そう言えば、何でまた戻ってきたんだ?おじさんの仕事か?」
「まぁそんなとこ」
他愛ない会話しながら歩き、
俺の家近所まで来ると。
「懐かしいなぁ」
「4年振りだからな。でも、何も変わってねーけどな」
「だから懐かしいんだよ」
「確かにな。あ、お前んちどこ?」
結局、俺の家の前まで来てしまった。
「えっとね。ここ」
「え?」
淳子が指差した方向を見て俺は目を疑った。
(き、気のせいだろ)
「なに言ってんだよ。ここは俺の家」
「うん。そして、私の家」
(は?この子は何を言ってるんだろう…)
「さ、入ろう入ろう!」
そう言って淳子は、普通に玄関に向かっていく。
「お、おいっ!」
「ただいまー!」
「あら淳子ちゃん!お帰りなさい。久しぶりね
「お久しぶりです。おばさん」
2人の会話を聞いて、俺は益々訳がわからなくなっ
「ちょっと待ったー!!!」
耐えきれずに大声を出してしまった。
「どうしたの俊?そんな大声出して」
「麻理子さん。ちょっと聞いていいかな?」
麻理子は、俺の母さんの名前だ。
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