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すると母さんは、不思議そうな顔をして
「はい。どーぞ」
「ここは、俺の家か?」
「何言ってるの?あなたの家でしょ」
「じゃあ何で淳子がただいまなんだよ!」
「今日から一緒に住むからよ?」
(へ?この人は何を仰っていらっしゃるのでしょうか…)
「淳子ちゃん、夕飯もうできてるわよ」
「はーい。ごちそうになります」
何がなんだか分かっていない俺を玄関に残して、2人はリビングに
向かって行った。
遅れて俺もリビングに行くと、
いつもより早く仕事が終わったであろう父さんと3人で食べ始めていた。
「おー俊。お前も早く食べろー」
(いや…食べろーじゃなくてさ)
淳子がいることに未だモヤモヤしながらイスに座って夕飯を食べ始めた。
そんなことを考えていたからだろうか、
自然と無言のまま食べ進めていた。
「どうしたんだ俊?具合悪いのか?」
「いや、別に?…ごちそうさま」
そう言って食器を流し台に運んで、
2階の自分の部屋に戻った。
部屋に入ってからベッドに倒れるように横になり、なんで淳子が一緒に住むことになったのか考え始めた。
コンコン
考え始めたと同時に誰かが部屋のドアをノックした。
「開いてるよー」
「俊、ちょっといい?」
ノックしたのは淳子だった。
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