1 再会

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「この前も俺おごらなかったか?」 「この前はこの前。今日は今日!」 (なんだそのどっかのガキ大将みたいな考え方は…) なんて思ったが、 ハイテンションの優子と2人きりは流石に体がもたないと思い、しょうがなく智に承諾した。 すると、担任が教室に入ってきた。 「おーい。始業式だから体育館行けー」 それを聞くなり、全員が体育館に向かって移動を始めた。 ―――――――――――――――――― 終始、校長や生徒指導部の先生の長い長いお話を聞き終え、俺たちは教室に戻りホームルームが始まった。 「えーっと。今日から3年だ!進学するもの、就職するもの。バラバラだが切磋琢磨して頑張るんだぞ!」 (朝から熱いな…) 「それから、なんと今日から仲間が1人増える!」 そう言われて隣の席を見ると確かに空いている。 (俺の隣か…) 「先生!男ですか女ですか!?」 はい。 転校生が来たときのベターな質問入りましたー。 「なんと…喜べ男共!女子だ!」 『うおぉぉぉぉぉ!!!!!』 はい。 ベターな反応ありがとうございました。 「よし!じゃあ入ってこーい」 そう言われて、外から1人の女の子が教室に入ってきて、教卓の横で立ち止まった。 『めっちゃかわいいやんけー!!!』 『春来たー!!!』 とか騒いでる奴らを他所に、 あまり興味がなかった俺はずっと外を見つめていた。 「よし!自己紹介!」 「はい。今日からお世話になります。前川淳子です。よろしくお願いします!」 (え?) 俺は名前を聞いて慌ててその娘の顔を見た。 (マジかよ…) 俺はただただ驚いていた。 転校生は、 俺の初恋の人だったんだから。
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