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「なんと言う殺気じゃ…お主、種族はなんじゃ?」
「生憎と生物学上じゃ人間だ。自分では人外の化け物だと思ってるんだがな」
レティシアニスはポンポンと服についた砂を落とすと俺に近付き、顔を見上げてきた
「むぅ…人間…ではあるようだが…なんじゃろうな…内包している物が人のそれではない気が…」
レティシアニスはそんなような事をブツブツと言いながら俺の周りをグルグルと回る
「おいおい、俺は見世物じゃ無いんだぜ?それ以上見るなら代金を頂戴しなくちゃな」
「なんじゃ、ただ見ておるだけだろう、細かいことを気にするでないわ」
早口でそう言い立てるとレティシアニスはまた俺の周りをグルグルと回る
「なら、身体で払うかい?」
「ほう?真祖と体を重ねたいと言うのか?物好きな奴もいたものじゃのう…大抵の輩は怖がって近寄って来ないのだがな」
軽口を叩きながらもレティシアニスは回るのをやめない
「美少女なら大歓迎、下は10歳上は30までいけるぜ?」
「お主、存外ケダモノじゃな」
「男は皆ケダモノなんだよ。特に人間なんて見て呉れさえ良ければいいなんて野郎が溢れかえってるからな、これからは気を付けろよ」
俺も軽口を返す。レティシアニスはただ笑っただけだ
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