灰色の断罪機

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「ん?…ふふっ…もうバレちゃった?」 「いかに俺に限りなく近付いたリィルだとしても未来を見透すまでは出来ないからな…そんなことが出来るのはイザナミか、またはアンタ位なモンだろう?」 「確かにね~そこまで分かっちゃうなんてね、流石は幾万の魂の集合体だ」 「…とりあえず、そのしゃべり方は?」 リィルinクロトさんはニコッと笑うと俺の背中に張り付いてきた …なんかすっげぇ違和感 「これは寄り代である貴方の連れ合い様と私の意識が混ざった状態なの。今の私は連れ合い様であり、クロトなの。でもしゃべり方とかは寄り代の方に引かれちゃうんだ。今や私より寄り代の方が力が強くなって来てるからね、分かったかな?」 「大体な…てか人の妻に何勝手なことしてやがる、消し飛ばすぞ」 「あはは、確かに…今の貴方なら私を滅ぼせるだろうねぇ~因果律完全無視の存在だしね~卵からリンゴが生まれるとか普通に出来ちゃう存在だしね~」 「…はぁ…リィルのしゃべり方のクロトさんがここまで疲れるモンだとは思わなかった…とりあえず、イザナミの世界に行くよ。クロトさんはどうする?」 「あの部屋で見てるよ。これ以上は旧支配者と幾万の存在達に食い殺されてしまいそうだから…それじゃね、また近い内にあの部屋で会いましょう…」 リィルの中からクロトさんが消えたらしい。リィルから歪な気配が消えた
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