クリスマス

2/7
前へ
/13ページ
次へ
『じゃあ明日夜7時あの噴水前で待ち合わせな。』 『大丈夫だって、心配しすぎ。うん、うん、わかってる。ちゃんと暖かい格好していくから』 『うん、じゃあね。』 ぴっ クリスマス そんな電話をしたのが昨日の夜10時 凄く楽しみにしていたクリスマスの密やかなデート プレゼントだってちゃんと用意した あとは合流するだけ 仕事終わって直行する って昨日電話で言ってたけど………申し訳ないことしたな。 俺が会いたいって思っただけなのに ……。 「50分……あと10分か」 はあ っと息を吐き出せば白く染まって周りのイルミネーションを霞ませた 「あれ?」 目をとじて待っていると昔聞いた懐かしい声が耳に響いた 「仁?やっぱり!久しぶりだな!」 にやにやと笑いながら近寄ってくる先輩 「……はい」 「相変わらず連れないね~。誰かと待ち合わせ?」 「……そうですけど」 「なあなあ。俺今さっき彼女に振られたばかりなんだよね~。ちょっと付き合ってくれない?本当ちょっとだけでいいからさ!」 …わざわざ彼女に振られたとか惨めなこと話さなくてもよくない? 先輩って昔からこうだよな。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加