プロローグ~出会い

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「やめて!離してよ!」 「うるせぇ!黙ってついてきやがれ!」 草原に似合わない、如何にも山賊ルックな男が少女の腕をつかんでいた その回りに二人、それぞれがサーベルを所持、か…話の流れ的に助ける必要がありそうだ ただ参ったな…実験の時はカードを置いていくようにしているから、今は持ってないんだよ 別の世界なだけあって、奴等がファンタジー的な力を持っていたら面倒だ それでも助けることには変わりない 「いい加減だまッ…!?」 「淑女(レディ)に手を挙げるのは感心しないな」 少女の頬を叩こうと振り上げた腕を、振り下ろす寸前でつかんだ 手を挙げるのは感心しない、か…俺にも言えることだな 地上にいるアイツら、元気にやってんのかねぇ… 「何だテメェ!どこから湧いてきた!」 回りに居た二人が所持していたサーベルを抜いた やれやれ、穏便に済ませ…られないか 「お前さんら、ソイツはオモチャじゃねぇんだ。手に持っている光モンを捨てねぇと、コイツの腕…折るぜ?コイツを仲間だと思うならすぐ…」 「そんな脅しが通用するわけねぇだろ!」 二人の内一人がサーベルを振り上げ、力強く振り下ろしてきた 「残念…」 俺はつかんでいる腕を力ずくで振り上げ、その男を武器のように振り回した 男の足はサーベルを弾き、そのまま後頭部へ 昏倒すると同時に、つかんでいる男の腕から鈍く割れるような音がした 参ったな、本当に折る気はなかったんだが…まぁいい
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