サンタクロースのお仕事

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―12月24日夕暮れ時― 「あー…かったりぃ… 今年もこの季節がやってきやがったかぁ…あぁだりぃ~」 壁に架けられた12月のカレンダーを赤い服を着た男が見て嫌そうに呟く 「人々にプレゼントを届けるサンタクロースのお前が何、言ってんのよ」 円卓でトナカイの着ぐるみを着て煙草を吸う茶髪の女がカレンダーを見て気が沈んだ男に言う 「だってそうじゃねぇか 俺が好きでもない、顔すら知らねぇような奴らに一晩中寒い中、寝ないでプレゼント届けねぇといけねぇなんてどうみたって理不尽じゃねぇか それにサンタクロースは時期が過ぎたらまた来年みたいな顔しやがるし…」 「その理不尽をやんのがアンタの仕事でしょうが!!」 カレンダーを見ながら屁理屈を言う男の後頭部に思いっ切り後ろからハリセンでぶん殴る女 「あーこうなんならクソジジイの口車に何かのるんじゃなかったぜ」 「先代の陰口を言わない!」 女のいる円卓にきて陰口を言う男の頭を今度は前からハリセンをフルスイングする女 「痛ってぇ~…こんなに顔が痛いと今夜のプレゼント配達は無理だなー あぁー…これ絶対無理だわ~これ絶対顔の骨折れてるわー」 チラチラと女の様子を見ながら痛そうに演技をする男 「はぁー…しょうがない こういう時はいつもの“アレ”をやるか…」 見え見えの男の演技を見て呆れた女が部屋を出て自分の部屋に行く 〔あーぁ…何の反応もねぇのかよ せめて俺に謝罪くらいしろよな…〕 そこに部屋に戻ってくる女が男に近付く 「ねぇ?サンタさん… 今夜、プレゼントを配り終わったら私が貴方のプレゼントになって…あ・げ・る」 男の耳元で色っぽく囁く女 「ホントに?」 女の言葉を聞いた男がトナカイの角が付いたフードを被って白い肌色のスタイルのいい身体に黒のセクシー下着を身に纏った女を見る 「ウヒョー!! 今すぐ俺にそのプレゼントくれー!」 眼の色を変えて下着姿の女に飛び掛かろうとする男にハリセンを全力でフルスイングする女 「馬鹿がッ! 私はアンタのプレゼントには一生なんねぇんだよ! つうかアンタのプレゼントにもなりたかねぇわ! このエロサンタがッ!!」 ハリセンを喰らってうずくまる男に罵声を浴びせた女が部屋を出て自分の部屋に行く 〔くっそー…… 俺って奴は毎年トナカイのハニートラップに引っ掛かってんだよなー… 来年こそは絶対引っ掛からねぇぞ〕
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