サンタクロースのお仕事

3/8
前へ
/8ページ
次へ
トナカイの着ぐるみを着て部屋に戻ってくる女 「ほら、とっととプレゼントの配達に行くぞ、豚野郎」 「はい…おおせのままに女王様…」 部屋を出て外に出た女の跡を大人しく肩を落としてついて行く男 「ほら、今回の配達リストだ」 雪が欝すら積もったプレゼントの入った袋が幾つも積まれたソリから配達する人々の住所が書かれたリストを取り出して男に渡す女 「今年は配達する奴らが多いな… だから糞寒い中をプレゼント配るのに何も見返りがねぇのは割に合わねぇんだよな~ 逆に宅配業者にこっちからプレゼント配達してくださいって頼みたいくらいだぜ」 「ほらグダグダ言ってないでプレゼントの配達行くぞ~」 リストを見ながらグダグダと言う男を尻目にトナカイに変身する女 「はいはい、わかってますよ」 女に言われて渋々、ソリに乗った男がサンタクロースに変身するとソリが武装する 「今年は邪魔なく楽に配達出来たらいいな~… ハイヤー、ハイヤー!」 トナカイの首にかけられた手綱を引いて武装したソリを出発させる男 ―午後11時― 「おーし…残りは半分だぜ」 地上で美しく輝く色とりどりのイルミネーションには目も触れないで配達リストとプレゼントの量を見ながら白い息を吐き、呟く男 「それにしても今年は“アイツら”も大人しくしてんのか?」 「アンタが口に出すからお客がきちまったじゃねぇか…」 男の台詞を聞いた女が前方に複数現れた黒色のサンタクロースの服を着た魔物を見て男に伝える 「やっとお出ましか… さてと冷えた身体を暖めにでも行きますか 絶対にプレゼントをアイツらに取られんなよ」 武装したソリから機関銃を持ち、拳銃2丁を腰に付けたガンケースに仕舞って戦闘準備に入る男 「絶対に取られるかよ! 取られたら明日1日中お前の彼女になってやるよ」 「上等だ!その賭け絶対だかんな!!」 女と約束してブースターの付いたブーツに履き代えた男が武装したソリを飛び降り、魔物に向かう 「今年は出て来んのが遅ぇんだよ!! 来年はもっと早く出てきやがれ!」 魔物に向けて機関銃を構えて発砲し始める男 男の発砲に気付いた魔物が二手に別れて一方がトナカイが引く武装されたソリを追い、もう一方が殺意を剥き出しにして男に襲い掛かる 襲い掛かる魔物の攻撃を上手く空中で交わしながら機関銃を発砲して次々と倒していく男
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加