サンタクロースのお仕事

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「あれ、アンタにしちゃ案外遅かったんじゃない?」 ソリに帰って来た男を煙草を吸いながらソリを引く女が皮肉る 「あのデカいの倒すのに結構、命はったんだぜ」 拳銃をソリに仕舞ってソリから新しいサンタクロースの服を取り出し、着替える男 「そぅそれは命があってラッキーだったわね それよりサンタさん、プレゼントの配達が予定より遅れてるから急ぐよ!」 トナカイが引く速度を上げてリストにある住所に向かうソリ ―午前3時― 「ここが最後の配達する場所だよ」 高層マンションの屋上にソリを停めて煙草を吸い出す女 「何階だ?」 ソリに積んである最後のプレゼントの入った袋を持って一服している女に尋ねる男 「68階」 「68階ッ!? このマンション90階建てだろ…面倒くせぇ… 何で3階とか90階とかじゃねぇかね~ 俺だったら絶対地上に近い階に住むな」 「グダグダ言わずに行ってこい!」 グダグダと言う男を見た女が苛立ち男の背中を蹴って男を屋上から落っことす 「はぁー…この落とし方もどうにか何ねぇもんかねぇ~」 落ちながら呟いた男がブースターを逆噴射して68階のベランダに着地する 「さぁ~てここからだな…」 持ってきた袋から小型の装置を取り出し、ガラス戸に取り付けるとガラス戸のガラスだけが水の様に装置に吸い込まれる 「第一関門は無事に突破っと…」 音もなく部屋の中に入った男が暗視ゴーグルをかけてリストにある名前を見て部屋を探す 「あった、あった…」 目的の部屋を見付けた男が静かに部屋に入り、眠っている子供の枕元にプレゼントを置いて部屋を出る男 「だ、誰ですか…?」 部屋から出て来た男を怪しそうに見ながら尋ねるパジャマ姿の少女 「この服装見て誰って聞かれても……一応、サンタやらせてもらってんですけど…」 少女の質問に少し困りながらも答える男 「サンタ…?」 「はい、この地区担当の正真正銘サンタクロースです 信じないなら名刺もありますよ」 袋からサンタクロースと書かれた名刺を少女に渡す男 「はぁ…? ホントにサンタクロースって書いてる…」 「あー!それ見てもまだ俺をサンタクロースって信じてねぇな? それじゃ~君にもプレゼントやるよ、ほら」 名刺を見てもまだ疑う少女に袋から緑色のリボンが結ばれた赤い包装紙で箱状のプレゼントを取り出して渡す男
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