最初が肝心だと分かるが肝心な時に限って失敗する

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土方と沖田と碧子はそのまま屯所へと帰り新撰組の局長、近藤勇(こんどういさむ)に報告した。 近藤「がははは!本当に碧子ちゃんの姉ちゃんと似てるんだな!」 大笑いする近藤に碧子は苦笑いする。 近藤「碧子ちゃんも前に攘夷志士に団子奢ってたよな!」 碧子「土方さんと沖田さんの前で言うんじゃねーよ!」 恥ずかしくて碧子は顔を真っ赤にして立ち上がる。 近藤「姉妹揃って同じ性格で本当に良い奴何だな」 近藤は碧子に近付き優しく頭を撫でて来た。 碧子の横に座っている沖田は嫉妬心が湧いてのか横目で碧子を睨みつけた。 碧子「髪がグシャグシャになるから止めろ!」 碧子は照れているのか頬を赤くしながらも近藤の手を優しく振り払う。 碧子「ただ相手の情報を聞き出す為にやっただけだ!私はそんな優しい人間じゃない!」 近藤をギロッと睨んでから碧子は近藤の部屋に出て行った。 土方「本当に素直じゃねェな」 土方は小さく笑みを浮かばせながら溜息を吐いた。 沖田「土方さんがそれを言います?」 ニヤつきながら沖田は肩で土方の肩をぶつけた。 沖田に肩をぶつけられた肩を摩りながら土方は沖田を睨んだ。 近藤「トシと碧子ちゃんは似てるんだよなぁ」 土方「あんな生意気なクソガキと一緒にすんな!」 近藤「まぁそんな怒るなってトシ」 本気で怒っている土方に近藤は落ち着かせる。 近藤「全部が全部トシに似てる訳じゃねぇし反対に子供っぽい所とかは総司に似てるよなぁ」 沖田「あんな性格の悪ィクソ女と一緒にしないで下さい近藤さん」 土方「性格が悪いってお前が言える立場じゃねェだろ!」 こうして新撰組の一日の日常が終わった。
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