最初が肝心だと分かるが肝心な時に限って失敗する

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京都の町並みは綺麗だがやはり江戸が一番だなと紅子は思った。 ゆっくりと歩いていると黒い隊服を着ている男が ど真ん中に突っ立ってて何だか通り掛かりの人に目茶苦茶迷惑掛けてるようにも見えた。 紅子はそのまま歩いていると黒い隊服の男が紅子の肩を掴む。 ?「待て……」 やられたと紅子は思った瞬間 男の口からとんでもない発言を聞く。 ?「俺は新撰組三番隊組長の斎藤一(さいとうはじめ)だ」 紅子「そ、そう……」 聞いた事のある名だなと思ったが一度この男と手合わせをした事がある。 この男は何て言うかイケメンだった…うん。 土方と同じくらいイケメンで何て言うかこいつ時々……。 斎藤「だ…団子って美味いのか?」 紅子「は?」 斎藤は頬を染めて団子は美味いのかと聞いて来た。 そこまで恥ずかしい質問はしてはいないと思うけど一応優しく答えて見た。 紅子「美味いけど?食った事ねぇのアンタ?」 そう言うと斎藤は目を見開いて更に顔を真っ赤にする。 斎藤「食べた事はある…!」 紅子「食べた事あんなら何故私に質問すんだよ!」 何なんだと思い、私は近くの団子屋を見るとそこには沢山の女の子達が楽しそうに団子を食べながらワイワイと騒いでいた。 もしかして斎藤は団子を食べたかったのかもしれない。 一人であのメスどもの中に入ったら勘違いクソ女が悲鳴を上げる。 ………………。 …………。 紅子「団子食べるそ」 紅子はそう言って斎藤の手を掴んで近くの団子屋へと近付く。 斎藤「お、おい!」 慌てて斎藤は紅子の手を振り払おうと動かすが紅子はそれを許さない。 紅子「アンタイケメン何だからもっと堂々としねぇか!」 斎藤「い、イケメン!?貴様は何を言ってるのだ!?」 周りに居る女は斎藤を見てキャーキャーと甲高い声を上げる。 紅子「てめーらうっせんだよ!!黙りやがれ!!」 余りにも五月蝿くて怒鳴り散らすと女の子達は一斉に店から出る。 何事だと思ったのか団子屋の看板娘の春ちゃんが出て来た。 春「紅子はんまたどついたんどすか?」 そう言って春ちゃんは呆れ果てた顔で私を見る。 春「まぁ紅子はんはあての大事な客やしねぇ…今日も団子食べに来てくれはったんですか?」
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