最初が肝心だと分かるが肝心な時に限って失敗する

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紅子「まぁね。今日は連れが居る」 春ちゃんは私がまだ奇兵隊に入って間もない頃から仲良くさせて貰った。 紅子「団子四つ下さい!」 紅子は春ちゃんに団子を頼んでから腰にある刀を長椅子に掛けてドカッと足を開いて座る。 斎藤「新撰組が目の前に居るのに良く刀を外せるな」 紅子「んー?まぁ新撰組とか攘夷とか食べる時以外は別よ」 ニヒッと笑う姿は誰から見ても下品にも見える。 斎藤は紅子に少しずつ警戒をしながらも腰にある刀を長椅子に掛けて紅子の隣に座る。 紅子を横目で見ると顔は碧子に似ているが髪型は異常な程くらい短く、肌は碧子とは反対に小麦色 端から見たら少年にしか見えない容姿だ。 斎藤「お前…本当に女なのか?」 紅子「女だよ!失礼な奴だなおめぇ!」 斎藤(江戸出身なのかこいつ?) 女でありながらも時々べらんめえ口調な紅子を不思議がる。 春「お待ちどうさま!」 春が来ると紅子は無邪気に団子を見て目を輝かせる。 紅子「コンビニとか普通の店で団子買うより春ちゃんの団子が一番美味いんだよな!」 紅子は二つの団子を持ってから皿に乗っている団子の二つを斎藤の隣に置く。 春「そんな褒めても何も出へんよ?」 紅子「美味ぇ!!本当に美味ぇんだもん!」 バクバクと食べる姿に斎藤はフイに笑みを浮かべた。 斎藤も団子を一口だけ食べると目を見開く。 斎藤(昔、副長に団子貰ったなぁ) と、斎藤は昔の事を思い出しながら団子を食べる。 紅子「美味かったよ春ちゃん!」 春「おおきに!」 紅子と斎藤が団子屋を後にすると……。 斎藤「今日はありがとな」 紅子「新撰組に御礼を言われちゃ私も終ぇだよ!ははは!」 そう言って紅子は歩きながら斎藤に向かって手を振る。 紅子「次会った時は容赦しねぇからな斎藤一!」 斎藤「…こっちの台詞だ」 ………………。 …………。 斎藤・紅子((あ…団子買うの忘れた))
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