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突然ですが――この暗い廃ビルで『自殺した女子高生』ぶっちゃけて言ってしまえばそれは『私』です。
何故――自殺などしたかというと、
原因はイジメでした…
とても、辛かった。
一番最初に始まった『無視』なんてものはもはや当然…
当然といっても辛いものは辛いのだが…
喜びだろうと辛さだろうと最初よりも大きいものがくれば
最初のそれは、軽減されてしまう。
例えば最初は無視されていても、
その後机への酷い落書きが行われれば、
無視される辛さなど簡単に軽減されてしまう。
更に次は物を隠されたり、
上履きにがびょうが入っている始末だ。
これで無視なんてものは日常に変わり、
落書きをされる辛さも軽減される。
そして次はトイレに入っている時に上から大量の水が降ってくるというベタな所業だ。
ここまで来るともはやイジメの辛さに上限なんてものは存在せず、
その辛さを日々の日常に組み込み
消化させていくしかない。
だが――私はある日気付いてしまったのだ…
その日常が至極おかしいことに。
クラスの回りを見てみると、私を取り囲んでいるのは『笑顔』ばかりだ。
私はこんなにも辛い日常を送っているのに、回りにあるのは
『笑顔』
『笑顔』
『笑顔』
『笑顔』ばかりだ。
その日常に私は酷い劣等感を感じた。
それが私に自殺を決意させた要因になる。
そう――だから私は『イジメが辛い』という悲しみの念を抱きながら死んだわけでも、
イジメをした相手に『後悔させてやろう』という怨みの念で死んだわけではない。
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