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「莉沙~頼みがあるだけどぉ‥」
昼休み食堂でランチ中……
久美が上目遣いで両手を合わせた。
‥‥‥‥‥
可愛い久美ちゃんよ‥‥
あたしゃいつか襲っちゃうよ??
「なぁに?」
私は久美にそんな事を思った自分に自照しながら答えた。
「今週どっか空いてない?
……家の新作試食してもらいたいなぁ~って?」
久美の家は洋菓子屋さん。
久美の両親とパティシエになったばかりのお兄さんが切り盛りしてる。
店は一階、自宅が二階三階となっていて、洋館の様にオシャレ。
私は店にはあまり顔を出した事が無かった。
’’店’’というより私にとっては
’’オジさんオバさんの職場’’て感覚があって、
気軽に行くには気が引ける。
何故なら(両親の職場に行く)経験が無いから……
「店で?……いいのかな…」
俯いて呟いた私に久美は顔を覗き込んで来た。
「もちろんだよ!
莉沙は私の大好きな親友だよ?
私の親も莉沙が大好きなんだから!
昔っから気を遣い過ぎるの悪い癖だぞ~。」
久美にそう言われると
心がホワッて暖かくなって自然と笑って頷いた。
久美……いつもありがとぉ…
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