15人が本棚に入れています
本棚に追加
男の不躾な眼差しと言動に苛立ちを覚え、つい思っていたことを口走ってしまう。
一瞬ぽかんとした表情を見せた男は、次の瞬間幼さの残る顔を真っ赤に染めた。
「誰がチビだ!俺はこれでも十七だぞ!」
「え、マジ?同い年かよ」
「そう言うこと……て、同い年!?」
「お前、男の癖に随分と若作りなんだな」
「わ、若作り……」
がくりとその場に膝を付いた男は、小刻みに身体を震わせる。
「ティアは十七歳なんだ」
「そう言えば、ナチの年は聞いたけど俺のは教えてなかったな」
「じゃあ、いなくなった時はティアはまだ七歳で、今のナチと一緒……やっぱりティアは凄いのね!」
「ああ、それは──」
「俺は、俺は童顔なだけだぁぁぁ!」
「あ、おい!シェナ!」
泣きながら俺に斬りかかってくる男を、慌てて隣にいた長髪の男が止めようと手を伸ばすが間に合わない。
最初のコメントを投稿しよう!