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「はぁ?佐藤…。いくら第一志望が落ちたからってそんな風に現実を改変するのはよくないぞ?」
なんでこの人にまで家族と同じことを言われにゃならんのだ…。
「いや!先生本当なんですって!俺…自分、なんかその日(男とあった日)を境に前日までの記憶が二つあるんですよ!」
「おいおい、俺もお前の戯言に付き合ってられるほど暇じゃないぞ?でも、まあお前が"こっちの世界"の人間じゃなかったらその二つの記憶も納得できるがな」
え?今なんて?
こっちの世界?
俺が不思議そうな顔してると
五十嵐先生はハッとなり顔をしかめた
「悪りぃ、今のは忘れてくれ。」
と、言ったので俺は素直に気にしないことにした。
「と、とりあえず、お前がこの学校である程度暮らしていけるように理事長の方には伝えとくわ」
動揺を隠しきれてない先生は足早に職員室の扉の向こう側へと消えていった。
用を終えた俺は再び教室へ戻った。
教室には、人ヒトリおらず静けさが広がっていた。
ホームルームも終わり生徒たちは皆仲良く下校したのだろう。
俺が帰る支度をしていると
教室前方の扉が開いた。
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