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静かな教室に響き渡る扉を開ける大きな音。扉の向こう側には彼女がいた。
サキ・ヴァニラ・ウールド
こんな時間に何してるんだろう…。
忘れ物かなにかか?
彼女の目はこちらを見ているがその瞳の奥の青は微かに揺らいでいた。
「あの…なにかあったんですか?」
俺は彼女に何かあったのかと思い声をかけた。
日本語もままならない彼女がうまくクラスの人と馴染めず、困っていたのかもしれない…。
そう思い声をかけた。
しかし
眼中にない様子で彼女はそそくさと自分の席へ向かい、俺同様帰る準備をし始めた。
流石に同年代の女子から無視されると心が痛む…
俺は聞こえなかったのかな?と思い。もう一度尋ねた。
「なんで…こんな遅く...」
「気安く話しかけないで」
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