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寮のインターフォンがなった。
気が向かなかったがすぐさま玄関へと向かった。
ドアを開けるとそこには手を後ろで組みもじもじした様子でこちらの様子を伺いやがてこう紡いだ。
「あ、あの!隣の月島椎菜(つきしましいな)って言います。佐藤君とはクラスも同じだし、一応挨拶しておいたほうがいいかなっておもって...その...」
俺と同じクラス?
この月島さんとやらも椿山なのか?
てか、やべぇな、自己紹介の時は自分のことでいっぱいいっぱいだったからクラスの奴全然わからん。
今回みたいに声かけられたら困るぞ…俺。
段々と声が小さくなっていく彼女。
何故か体も縮こまってるような…。
彼女が返事を待ってることに気づいて
「あ、はい。あの、こちらこそよろしくっす。」
と、苦し紛れにそう言った。
それにしても…また愛想が悪かったかな…。
何回同じミス繰り返すんだ俺…。
「あの、これつまらないものですが…」
と、お決まりのセリフで渡されたのは「横浜饅頭」と書かれた、箱だった。
名前を見る限り横浜のまんじゅうだろう。
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