★...出会い

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「んじゃ、なによ!」 「いくつかの質問をする。似たような質問だ。」 「なんで、あたしがあんたの言うこと聞かなくちゃいけないのよ!」 「放課後 転ぶ」 「くっ・・・」 俺にはその言葉だけですべてを制する力を持っているのだ…。 ウールド嬢は既に俺の手駒…クックック・・・。 小者が吐きそうなセリフだが実質彼女は俺に従うしかない。 でも、流石に俺も人の心を持つ者だ。 質問をしたらさすがの俺もこのネタを掘り返すようなことはしない。 「わかったわよ…」 彼女は諦めたように元いた場所に戻って話を聞く体制になった 「まず一つ」 彼女のはまっすぐこちらを見ている。 「ウールド嬢はなんで、他人と話すことをしないんだ?」 そう、彼女の今日の動向を見ていたが、誰とも話す気配がない。 話したとしても、相手がおはようとか挨拶をしてきたその返事くらい。あと昨日、俺と遼で話してきた時みたいに必要最低限の会話。それは本当の会話とは言わないのではないか? まあ、入学して二日目だったらそれもあるかもしれないが、その様子は彼女が拒絶しているようにも見えた。
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