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「俺の愛刀、夜桜って言うんだ。」
そう言うと、それは大きくなり全貌を見せてくれた。
それは真っ白な鞘に収まっていた刀だ。刀にしては長くおよそ120cmくらいだろうか?
ずっしりと重そうなそれを軽々しく持つ五十嵐先生…。武器にしても、やはりただものではないのだろうか?
ゆっくりと鞘を抜くその刀の切先から鐔(つば)までは黒に染まり。名前のとおり夜の黒そのものだった。
「よーし、いくぞー【Wrap:夜桜】」
先生の刀に火が灯った。
やべぇ・・・かっけぇ・・・
「これでひとまず西洋魔法は終わったな…」
刀の炎が消えるのと同時に、先生自身も燃え尽きたように椅子に座りこんだ。
「あぁ・・・教師やめてぇ・・・」
と、聞こえないように言ったようだが教室後方にいる俺にまではっきり聞こえていた。
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