70人が本棚に入れています
本棚に追加
ここまできちまったんだ。
もう、後戻りなんてできない。
「ったく、いつまで経っても餓鬼だな」
俺は総司の頭をわしゃわしゃっとかき回した。
「へへ、ごめん」
総司は涙を拭って立ち上がる。
「僕、部屋に戻るね」
そして、笑顔を作って出ていった。
こんなときに、無理して笑うな。
そう思うが、そうさせているのが自分だとわかっているから何も言えない。
悪いな、総司。
だけど、ついてきてくれよ。
何があっても、俺や、近藤さんや、新選組と共にいてくれ。
……なんて、面と向かっては言えないけどな。
だけど、俺はお前を信じてる。
最初のコメントを投稿しよう!