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そうだった。
補習の課題で解らない箇所があり、藤堂に教えてもらうべく、彼の部屋を訪れたのだ。
そこで、家庭教師代を請求され、藤堂に襲われたんだった…
すやすやと、気持ちよさそうに寝息を立てる藤堂の顔を、そっと窺い見る。
(気持ち良さそうに寝やがって)
次第にふつふつ苛立ちが込み上げてくる。
イタズラでもしてやるかと思ったが、後々の仕返しが怖いので、亮二は思いとどまった。
(やめよ)
亮二は藤堂を起こさないように、背中に回されている腕を外すと、ベッドから抜け出した。
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