まるで飛べない鳥のように

1/1
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ

まるで飛べない鳥のように

僕はまるで飛べない鳥のように 風をとらえる翼もない 一人立ちすくみ回ってる 君を忘れられず 君が僕に微笑みかける写真 僕は静かに手放して地に落ちる 思い出は振り返る度哀しくて 早く忘れてしまいたくなる 僕はまるで飛べない鳥のようで 風を受けて宛もなく回るだけ 辛くても淋しくても泣かないよ 君はどうしてるかな 抱きしめた時の温もり 握りしめた小さな手と 風に靡く長い髪も全部 まだ忘れられないよ いつになれば飛び立てる日が来るだろう 今はまだ遠い先の話になるかな 一人で空回りし続けて 時間だけが過ぎていく 僕はまるで飛べない鳥のように 先に飛び立つ仲間を見つめてるだけ 風を受けて一人くるくる回るだけ まるで僕は風見鶏だね 僕はまるで飛べない鳥のように 先へ進む事すら叶わない 風を感じる羽根もない何もない まだ僕は飛べそうにない
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!