優しくなんてないから

1/1
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ

優しくなんてないから

テーブルに置いた携帯電話 静かな部屋で鳴り響く 君から連絡が来たのかって 淡い期待を抱いてしまう 二度と来るわけないのにさ 君を傷つけた俺は今 孤独に一人彷徨うけど 君は信じて言ってくれた "誰より優しい君が好き" 優しくなんてないのにさ 俺はただの弱虫さ 必死で自分を守ってた 後悔が何度も頭を過る 確か逃げてただけだった 俺はただの弱虫さ 君を護る事出来なかった いつまで経っても俺はガキだったよ 君は信じてくれてたけど俺は 優しくなんてないから 例えば君が深く傷つき 今にも泣きそうな時には いつでも俺が側にいるから 毎日来てた君のメール もう今は来てないみたい 無くして初めて知った君の 存在の大きさと大切さ 当たり前に感じてたけど それすらも無くしてしまった もう二度と会えないなんて 俺はただの弱虫さ 失う事ばかり恐れてた どうしてもっと歩み寄らなかった 何度も何度も悔いてる 俺はただの弱虫さ 君の優しさに甘えてた 時が止まるように冷たく感じる どんなにどんなに想い続けても 君にはもう届かない いつまで引き摺るのだろう 思い出すのはいつもあの頃 君が隣で笑ってたあの頃 一番楽しかったあの頃 今は独りで淋しいよ 淋しいよ…… 俺はただの弱虫さ 君を信じる事出来なかった 後悔ばかりの弱虫男さ 優しくなんてないから 俺はただの弱虫さ 君を思い出す度辛い 最後に見た君の顔も泣いていた 君を傷つけた俺はどうしても 優しくなんてないから 優しくなんてなれない それでも君が大好きだった
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!