1.ディアルカ

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い」 「了解!カクテルとオムライスな」 そう言って義樹さんはカクテルを作り始める。 その間俺はドキドキ。 何色が出るか。できれば青がいい。 欲を出すならピンク。 「はいどーぞ」 義樹さんが出したカクテルの色は 「…黄色?」 黄色なんて初めてだ。 しかも黄色の意味って何だ? 「この前買い物手伝ってくれただろ?そのお礼」 「お礼…」 黄色はお礼って意味なのか? 「あぁ、錦もカクテルの意味知ってんだっけ?」 「あ、はい」 「黄色は滅多に出さないから分からなかったか、黄色はな」 耳元に義樹さんの吐息がかかる。 多分今俺顔赤い。 顔真っ赤だ。 というか義樹さんの顔が真横にあるだけでもヤバい。 でも義樹さんが次に言った言葉で俺はにやけるのを隠せなかった。 『親友って意味だ』 竜二に言ったら喜ばれた。 親友ってことは今までよりランクアップしたんだよな? 今までアピールしてきたかいがあった! 買い物も必ずと言ってもいいほど一緒に行ったし、映画にも外食にも行ったことがある。 やっぱ嬉しい。 「錦って義樹さんに関しては乙女だもんね~」 「義樹さんはモテるから仕方ねぇだろ」 そう、義樹さんはモテる。 女にはもちろん男にも…… この前だって知らない男に告白されてた。 義樹さんは優しく断ってたけど、俺は今の関係が壊れたくなくて告白できない。 だからピンクのカクテルが出されたら告白しようと思った。 「義樹さんLOVEだね」 「悪いかよ」 「いいと思うよ?大事な人ができてやっと最強になれるんだから」 「おう」 竜二の夢は俺を最強にすることらしい。 最強とかどうでもいいけど、強ければ仲間も大事な人も守れる。 そういえば義樹さん喧嘩できんのか? 義樹さんが喧嘩してるとこ一度も見たことねぇんだけど… 一般人にしては俺たちを恐がらないしな… 今度聞いてみるか。 俺は仲間と笑いあって義樹さんを見た。
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