絶望の

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かなり滑舌が悪い先生に診断してもらったから。 何癌か全くわからず、パパとママも何回も聞き直していた。 わたしは、ただ、先生の禿げた頭を見ていた。 死ぬことなんて、悲しくない。 だって、今が楽しいから。 嫌われて友達が離れていくより、泣かれて死んだほうが絶対いい。 友達が一番大事。 サークルでも、地元でも、セックスでも。 あたしは、どんなSNSもチェックして、ブログもして……。 やがて、どの地域でも 県内なら大体顔を知られるようになった。 色んな男ともつきあった。 一度に複数とつきあうこともあった。 わたしのこの行動は、やがてパパに知られ、ぶたれたが、どうってことなかった。 だって、わたしの通う高校は、県でいちばん頭がいい高校だったから。 そのうちでも、特進コースだったし。 不思議なことに、その辺の高校よりうちの高校は校則がゆるく、髪色も、服装も、化粧も自由だった。
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