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どんな感触なんだろう……。
やわらかいのかな……それとも、弾力があるとか……。
いやいや、待てって。正気か俺は。春野相手になにくっだらねーこと考えてんだ?
ははは……全く、俺としたことが危うく自分を見失うところだったわ。
―――ぷに。
……え……ぷに……?
手の平に感じた違和感におそるおそる目線を下げて確認する。
俺の右手が、
春野のケツに……
って、
え?
なにしてんだおれえええええええ!!!!!!!
無意識のうちに触っていたというのか!?
しかも、触るどころかちょっと、その、軽く、揉んだようなこの手つき……。
未だ春野の上に乗っかったままの右手はワナワナと震えている。
引く、マジで自分引く。キモイ!キモ過ぎる!
キモ過ぎるし、マジでぶん殴りたい!
つーか、さっさとこの手を引っ込めたいのに未だ触ってるってどういうことだよ俺!
でも、感触が気持ち良過ぎて……あ、おいおい、また勝手に手が動きだしたぞオイ!!!!!
ぎゃあああああ!!!!やめろ俺!!!!
やめろと制止している自分がいるのに、もっと触りたいと思っているド変態な俺が理性を上回っている。
好き勝手欲望のままに動く右手を必死に左手で抑制するという奇妙なことをしていると、春野の体がビクンと動いた。
「……ぅん……?まさ……おみ?」
げ!!!!起きたじゃねーか!!!!
春野はパチパチと目を細めながらまばたきすると俺の顔をじーっと見た。
「……なんで、いるの?」
「あ、いや、メシ出来たから、呼びに来たっていうか、起こしに来たっていうか……」
「……ふぅん。ありが……?」
しどろもどろな俺を見たあとで春野は顔をあげると、眉間にシワを寄せ自分の足元のほうに目をやった。
そして、自分の上を這っている俺の手を見て、ギョッとする。
や、やばい、コレは……。
「こ……の……変態バカ!!!!!どこ触ってんだよ!!!!!」
「ぅがあっ!!!!」
春野の華麗すぎる回し蹴りが俺の顔にヒットした。
あーもー……マジで最悪。
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