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「ん?あぁ、俺関西出身なんだよね~。だから学校以外は関西弁なのよん♪」
「…なんで、学校…言わない?」
「それは標準語に慣れるため。それにここって訛りとか嫌がるでしょ?…でもたけたけの前では関西弁で喋ろっかなぁ。」
「どっちでも…いい。」
「…ほな関西弁で喋らしてもらいますわ!いや~やっぱりええなぁ関西弁は。」
あのゆるーく喋るチャラ男がいきなり関西弁をペラペラ話す姿に軽く混乱する武。本当に目の前に居る凩は勘太郎と同一人物なのだろうか?
「…俺さ、たけたけが武士で良かったと思った。」
「なんで…?」
「俺どっちのたけたけも好きやから!」
「…俺、ホモじゃない…。」
「ちょ、そういう好きちゃうわ!友達としてや!」
「…でも、今日勇翔に。」
「あぁ、あれは悪戯や。い・た・ず・ら!あと俺がセフレいっぱい居るっちゅう噂もデマやからな。」
「…へー。」
「なんやその疑いの目は!?」
「…別に…。」
不敵に笑うと凩はそんな顔もするのかと笑い返した。
「これで実況生放送はどっちかの部屋でもできるな。今度の休日でええ?」
「おぅ…、実況するゲーム…。」
「あぁ、その事やったらもう決めてあんねん…。"赤鬼"とかどうやろか?」
「あ、赤鬼って、まさか…。」
「そうや、あのフリーホラーゲームの"赤鬼"や!」
"赤鬼"とは人気フリーホラーゲームで、赤い色をした化け物から逃げつつ閉じ込められた屋敷から脱出しなければならないゲームだ。
実を言うと武は、ホラーゲームが大の苦手で、今までホラーゲームは避け続けてきたのだが…。
「もしかしてたけたけ、ホラーゲーム苦手なん?」
「……(コクッ」
「そうなんかぁ…、無理にやらせるのもアレやから今回は他の「待って。」…えっ?」
「俺…頑張る、克服する…!」
「無理してせんでも…。」
「大丈夫、無理…してない。」
「…分かった、ほな頑張って楽しもうな!」
「ああ…。」
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