プロローグ

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「ッ!」  金属と金属が激しくぶつかり合い、少しばかりの火花を散らした。 「まだだ!」  最初の一手をいとも簡単に防がれてしまった勇者だが、その攻撃に畳み掛けるかのように連撃を繰り出す。  繰り出す連撃の一つ一つは全てが相手に致命傷を与える程の威力を秘めている。  だがそんな高い威力を秘めた連撃も当たらなければ意味がない。  普通の人間が見たら顔を青くするであろう程の斬撃をも、魔王は全て涼しい顔をしながら逸らしていた。 (剣術は魔王の方が上か…!)  剣では勝てる見込みが薄い。そう瞬時に判断した勇者は直ぐ様剣を引き、再び魔王との距離を取る。  
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