プロローグ

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 剣が相手に届かないなら、魔法がある。 「ホーリー・レイ!」  勇者がそう叫んだ瞬間、勇者の頭上に突然光源が出現する。  思わず目を背けてしまう程の光量を放つその光源は次の瞬間、直径2mには及ぶであろう極太の光りを放った。  光源から放たれた光りは真っ直ぐに魔王に向かい、そして魔王はその場を動く事なく、その光りを真正面から受け止めた。  そして今二人がいる城全てを轟かせる程の振動が響きわたる。  そんな振動を生み出す程の攻撃をしてしまっては城が壊れるのではないか?と言う疑問が湧いてくるかもしれないが、当然と言うべきか、魔王が住む城が只の城である訳がない。  人間の進撃に備えて城の防御力は極限まで高められており、今勇者が放った攻撃の一つや二つで崩れる筈もなし。  
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